小学校以来の友人のF少佐は国防軍の士官である。 3.11の災害派遣以来、PTSDなのか、とても苦しいようだ。 メールで悲鳴を上げている彼を見ることは辛いし、怖い。 なぜなら自分も元に引きずられてしまうかも、と思うからだ。
F少佐からのメールは下記のとおり。
ふぇりっくす君、こんばんは
大変です、最近の僕、調子はとてもよくありません。頭の中が変になったような感じです。連絡するのも、面倒と感じています。みな、気持ち次第とかばかりで。身内の励ましの手紙も読んいません、同じような論調のようで。わかっています。けどこんなに長く苦しむと、居ても立ってもいられず、病院や知り合いに助けを請うしかありません。精神論では乗り切れません。もうぼく、ダメかなと思ってしまうこともあります。職場でも、家でも裳抜けの空のように座っています。なぜか、頭の中が全く動きません。いろいろなことが忘れさられたように、思い出されませんので、身体か動かないのです。金縛りにあっているようです。どうしちゃったんだろう。家内の○○子にも心労、疲れさせていて悪いと思っています。明日の朝が来るのが本当に恐いです。ごめんなさい。どうしたらいいのかわかりません、ふぇりっくす君助けて!。F
メール終わり。
自分も同じような状態で厳しい日々を送ってきたから助けてあげたい。 でも、ひとつだけたしかなことがあって、心の病気は自分が立ち向かわないかぎり、いつまでも追いかけてくる。 でもそのことは自分で気がつかなければだめだ。 今できること、それは話を聞いてあげることだけだ。
身内にもいえない苦しみ。 身内にはその辛さをあたることになってしまうことになる。 でも身内が理解してくれるとは限らない。 友人として、その心の叫びを聞いてあげることしかできない。
F君、がんばらなくていい。今の自分と向き合って、自分なりの進む道を見つけてくれ。 それが君にできる最良のことだ。 ひとつだけ。 辛くても死ぬな。 生きてこそ将来があるのだから。 頼む。