フィアット500のミッションはセミATのデュアロジック(同じ仕掛けをアルファロメオはセレスピードと呼ぶ)である。 速度やエンジンの回転数、アクセルの開度をクルマがみて、ミッションやクラッチ操作をしてギアをシフトしていく。CVTとか通常のATなんかのスムーズさを期待すると見事に裏切られる。中途半端なアクセル操作ではがくがくするし、予期せぬところで変速をかけてくる。適度に先読みしてシフトアップ、シフトダウンの指示をシフトノブからデュアロジックに出してやり、変速するときにはアクセルを戻すと言う人間が機械にお伺いを立てるような仕掛けである。シフトダウンはそれは見事なブリッピングをかましていくのでそれはすごいのだが....
サチさんと言う方のブログ「フィアット500 可愛さ至上主義 (Fiat500)」にはこの辺の話が愛情をこめて書かれている(デュアロジック車の運転のコツ (Fiat500) http://ameblo.jp/cocoaserial/entry-12051720983.html)。ブログ内では「モトロ爺」とか呼ばれていてデュアロジックは愛されているのだ。
特にウチのはツインエアなので、マルチシリンダーの他のフィアット500よりがっくんが激しいのではないかと思うが、そうでもないのかな? このツインエアというエンジンもかなりのかわりものである。小排気量のエンジンは部品点数が少ないほど、フリクションロスは小さいのだが、2気筒ではスムースネスに欠ける。しかも1気筒あたりの排気量は400ccは確保したい(これより小さいとトルクが細くなる。)というかなり欲張ったエンジンである。360度クランクだから振動は少ないとは言ってもねえ...
人間に横着をさせないAT等とマイナスの評価をすることは簡単だし、イヤになるのも勝手だ。 しかし、機械の主人は人間である、という明確な哲学があっていいではないか?個人的なことを言えば、他の電子制御(ECSなどの姿勢制御系)はなくてもいいかなあとさえ思っている。そもそもコントロールできない領域に運転を持ち込むこと事態、マズイのだから。ABSは必要であるが、これも切れると良いな、と思う。電子制御って頼りきりはマズイし、切ったほうがいい時もあるのだから。